第百八十二話「王都アルス」ー 王都アルスは世界最大の都。この世の全てがそこにあると言われたりする人族最古の町。
地平線の先まで雑多な街が続いている。
住んでいる民衆からのアリエル王女への人気は凄く、偶然、エリスの友達の水王イゾルテ・クルーエルと遭遇した。
イゾルテは剣の聖地でエリスと友達になり、今はアスラ王国騎士団に所属している。
そして、ここが重要。
主人公の事を嫌っている。
ヒトガミの使徒の可能性が高い。ーー
「あれが、例のルーデウスですね。
想像していた通りの、嫌らしい態度……魔術師の癖に剣なんて持って、カッコつけてるんですか?
エリス、あんなのと結婚したんですか?」
「……私は、ルーデウスと結婚したのよ」
「はぁ……? 確かに顔はいいですけど、妻の目の前で別の女性に声を掛けるなんて……私は好きになれませんね。エリスは趣味が悪いですよ?」
「……?」
イゾルテはルークに聞こえないように、声を潜めてそんな事を言っていた。
エリスはきょとんとした顔をしている。
どうやら、イゾルテは俺とルークを間違えているらしい。
真正面から陰口を聞く立場は、少々いたたまれない。
カッコつけてるつもりはないが、俺も、たまに剣とか振り回してるしな……。
(´・ω・`)ヒトガミの使徒の容疑者が出揃ったか。
第百八十三話「宵闇の死闘」ー舞台は政治の中枢。
毎日のように暗殺者さんがたくさん来るが、主人公達が最強すぎて全員返り討ちにしていた。
あまりにも護衛が最強すぎるので、暗殺者の標的は周囲の有力貴族になっている。
ルークは父親のピレモンを説得しようとしたが、お互いに疑心暗鬼になって喧嘩にしかならず、このままだとギレーヌがピレモンを斬る展開になりそうだ。
そして、とうとう敵の厄介な北神三剣士が殺しにやってきた。
主人公はオーベールが何処にいるのかを警戒し、今度は先に発見して先手を取る事に成功する!
岩砲弾でオーベールの足を貫き、勝敗に決着が着いた。
近くにオルステッドが居たから、 ウィ・ターを殺害!
オーベールに逃げられはしたが、
北王ウィ・ター。
北王ナックルガードを倒し、戦力的に主人公達が優位に立っている。
ダリウスは、一言で言うなら古狸だ。
でっぷりと太った体に、たるんだ頬、嫌らしい目つき。
親近感を覚える醜悪な体つきをした、豚の化け物だ。
彼は俺を見ると、非常に怯えた顔をしていた。
死神でもみるような目つきだった。
顔色で判断するのはよくないのだろうが……。
あれだけわかりやすい反応を示してくれると、ヒトガミの使徒かどうかで迷わなくていい。
第一王子グラーヴェルは、普通のおっさんだ。
王子という単語から想像できる、金髪でふわふわした髪を持つ十代・二十代の若者ではない。
口ひげを蓄えた働き盛りの30代という感じで、王子というイメージからはやや遠い。
だが、見ていると、不思議と「この人の下で働きたい」と思わせる何かがあった。
これもまた、一つのカリスマなのだろう。
(´・ω・`)分かりやすい使徒。これは別の人が使徒フラグ
第百八十四話「アリエルの戦場」
パーティ会場で行方不明になっていたパープルホース家次女、トリスティーナ嬢をアリエルは紹介した。
その場でダリウス上級大臣の罪を告発し、トリスを誘拐して性奴隷にしてきた事実を明らかにする。
でも、証言だけだったので、ダリウスに否定されたが・・・・既に周りへの根回しは完了済み!
パープルホース家当主は、ダリウス派と見せかけて、実はアリエル派だったんだよ!
場にダリウスの味方はいないので、あとは没落して制裁されるのみ。
あとの問題は第一王子グラーヴェルがやってきて、第一王子グラーヴェルにつくか、アリエルにつくかを、周りの貴族達に決断させようとした事だが・・・・アリエル王女には、ペルギウスがついている。
それだけで、数多くの貴族が味方してくれる事が決定しているので、逆転勝利!
次の王様の座はアリエルのものになった!
−−
いや。
天井ではない。
落ちてきたのは一人の人間だ。
天井を破り、彼女は落ちてきた。
小さな体躯に、深い皺の刻まれた肌。
美しき黄金色の剣を、杖のように床に突き立てて。
その老婆は立っていた。
「やれやれ、夢のお告げはこういう事かい……」
そうつぶやきつつ。
彼女は『場』に降り立った。
そして、周囲を睥睨して、言った。
「ほれ、助けにきてやったよ」
水神レイダ・リィア。
彼女はダリウスに向けて、そう言った。
ヒトガミの最後のカードが、切られた。
(´・ω・`)なんか最後にヒトガミの使徒らしき人間さんがきた。
第百八十五話「ルーデウスの戦場」-水神レイダは最強すぎるお婆さん剣士だった。
その場から動かずに、全員斬れるという奥義を持っている。
そのため主人公達は動けず、ペルギウスの配下たちは瞬殺。
事前のオルステッドのアドバイスが、水神が構えを取る前に、視界の外に逃げろっていうものだったから、詰んだ。
既に構えを取られてる。
動いたら切断されて人生終了だ。
場にオルステッドが来てくれなかったら、全滅だった!
水神レイダはヒトガミの使徒だったから、オルステッドの手で殺害され、主人公達は逃げ出したダリウスを追撃する事になる。
ダリウスは最後の使徒。
こいつを倒せば、主人公達の完勝だ。
北帝オーベールが場にいるが、主人公はダリウスを殺害することを優先して、岩石弾を放って失明させ、オーベールを数の暴力で切断して倒す。
そんな状況でも、危うく、主人公達側にも戦死者が出そうになるほどに、オーベールの戦い方は悪辣で、普通に剣に毒が入っていてやばかった。
これで問題は解決・・・と思ったら、最後の最後でヒトガミがまた別の手を打ってきた。
なんと、ルークを使ってアリエル王女を人質に取り、シルフィに主人公を殺すように脅迫してきた1---
まずい。
どうする。
動けない。
どうすればいい。
これがヒトガミの一手か。
水神がたった一人いるだけで、こうなった。
オルステッドに水神の対処法は聞いていた。
端的に聞いていた。
「こうならないように動け」だ。
もし水神を見つけたら、構えを取る前に視界の外に逃げろ。
前でも後ろでも、下でもいい、上でもいい。
動けるうちに動いて逃げろ。
そう言われていたのに。
これでは。
(´・ω・`)これがアドバイスだとっ・・・!?
第百八十六話「ルークの暴走」 -ルークの父親は、アリエル王女を支えてくれた最大の協力者だったが、アリエル王女を裏切ったから処刑が決定した。
ルークは父親と腹を割って話し合ってみたいと思い、助命嘆願をするがアリエル王女はそれを拒否する。
二度も寝返りした奴を生かしておく訳には行かないからだ。
だから、ルークはアリエル王女に剣を向けた!
だって!オルステッドが皆から嫌われる呪いのせいで、邪悪な邪神にしか見えないんだもの!
オルステッドの支援を受けているだけで、アリエル王女を信用する訳にはいかない事になる。-
最終的に、ルークはアリエル王女の方を信頼し、自分のクビを斬ってくださいといったことで決着ついた。-
アリエルは剣を拾い、片手で重そうに持ち上げると、
俺の頭を、剣の腹でガツンと殴りつけた。
鈍い痛みが脳天を走る。
「ルーク。女好きの貴方は、唐突に我慢できなくなり、私に抱きつき、体をまさぐりました」
「……?」
「本来ならば許されない行為ですが、私もちょうどムラムラしていた所でした、なので許しましょう」
俺はアリエルを見上げた。
彼女は茶目っ気のある笑みで、俺にウインクをした。
ああ、こんな笑顔、久しぶりに見るな。
今でこそ作り物めいた笑顔しかしない彼女は、小さな頃は、よくこういった笑い方をしていたものだ。
「ははっ!」
(´・ω・`)和やかに終わったけど、オルステッドは精神的に苛められすぎて、ゆんやー!
第百八十七話「オルステッドの真実と王都の十日間」--ペルギウスを迎え、ダリウスを倒した時点でアリエルが王になる事が決定した。
今回の件で、主人公はオルステッドの信用を手に入れる事に成功し、主人公に己の秘密を話した。
なんとっ!オルステッドは無限に時間をループする時の旅人だったのである!
今までの言動は未来予知ではなく、無限ループして蓄えた知識だったのだ!
100回以上、時を繰り返し、ヒトガミを今度こそ倒そうとしている。
あと、水王イゾルテはエリスの夫をルークだと勘違いしていたから激怒していただけで、実はヒトガミの使徒じゃなかったのぜ。-
「……」
「その秘術は魔力の回復力を犠牲に、いつ、どこで死んだとしても、記憶を保ったまま最初からやり直すというものだ」
やり直し。
というと、やっぱりオルステッドは……。
「最初とは甲龍暦330年の冬。中央大陸北部、名も無き森の中だ。
猶予はそこから200年。
それを過ぎた時、ヒトガミを殺していなければ、俺は強制的にそこに『戻される』。
例え、その途中で俺が死んだとしてもな」
タイムリープ。
可能性はあるとは思っていたが……。
まさか、本当にそうだとは。
「時間転移を目の当たりにしたお前なら信じよう」
「ええ、まあ……」
(´・ω・`)無限ループオリ主さんだったか。
第百八十八話「別れの稽古とシルフィの変化」ー別れの前にギレーヌがやってきた。
一応、この人はエリスと主人公の剣の師匠。
だから、超久しぶりに剣の稽古・・・という名前の卒業試験をやり、エリスがギレーヌの剣をへし折って勝利したから、師匠としての役目はこれでおしまい。
エリスは主人公に任せた!と師匠と弟子という関係が終わり、ギレーヌは去って行った。
今回の件で、シルフィは専業主婦になろうと思った。
エリスと主人公に武力で追い付くのがほぼ不可能だと判断し、妻として主人公を支えて行こうとしている。
ーー
はエリス。お嬢様……さらばだ」
「し、師匠も、お、お、お達者で……!」
エリスは顔を上げ、目の端に大粒の涙を溜めて、もう一度、頭を下げた。
ギレーヌはそれ以上なにも言わなかった。
ただ、最後に俺に一瞥をくれ、屋敷から去っていった。
その眼からは、お嬢様を頼むという意志が感じ取れた。
俺の勘違いではないだろう。
俺は立ち上がり、ギレーヌに対し、今一度、深く腰を折って頭を下げた。
剣を教えてくれた彼女に、エリスを守った彼女に。
俺の感謝は尽きない。
「わぁぁぁ! わあぁぁぁ!」
(´・ω・`)師匠を越えちゃったんだね。
第百八十九話「帰還と決意」ーー久しぶりに家へと帰ったら、ロキシーのお腹が大きくなっていた。
未来の時間軸の主人公が見れなかった光景
母乳も出るようになり、主人公は久しぶりにイチャイチャし、父親の墓へと訪れた。
今回の政争で誰も死なずに済んだ事を告げ、父親の弟を殺さずに済んだ。
でも、凄くギリギリな戦いだったので、オルステッドが居なかったら全員死亡していた内容だったので反省している。
運任せの戦いだと、何時か大変な事になりそうニダから、今度は余裕で皆を守れるようになりたいと思った。ーー
s「父さん、今回は誰も死なずに済みました」
王都で買ってきた酒と、近所で買ってきた花を捧げ、今回の事を報告する。
オルステッドの事、ヒトガミの事。
そして、アスラ王国での戦いの事。
「父さんの弟にも会いました。俺の叔父ですね。
父さんに似て、心の弱そうな人でした」
ピレモンの顔を思い出す。
彼はやはりどことなくパウロに似ていた。
体つきも、性格も全然違うが、やはり弟だからだろう。
「その人も、死なずに済みました。
父さんの甥が、命を掛けて守りました。
正直、ちょっとうらやましかったです」
(´・ω・`)ターニングポイントって奴か。
父親が死亡したおかげで、こういうシーンを挿入できるよ!
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