第百六十章 新たなる火種 --先生デレヒロインの問題は解決したが、次の問題は魔術師ギルドだった。なんと、大規模魔術で王都の皆を生贄しちゃうキチガイ連中な上に、これを成功させるのがゲームの正道だったのである。
これを阻止するには、最難関のリドルクエスト、『智を知るモノ』をやらないといけない。 --
俺はそう口にしたが、正直に言うとちょっと気が進まない思いもある。
戦士ギルドもそうだが、魔術師ギルドも幹部連中の頭の作りはちょっとやばい。
特に魔術師ギルドのギルド長は魔術至上主義の急先鋒で、王都の住人全てを生贄にした大魔術を行うことを企んでいる。
(´・ω・`)ひでぇ。次々と糞イベントが起こるなんて、ひでぇゲームだ。
第百六十一章 図書館の守護者--リドルクエスト、智を知る者は、ランダムに2000問の問題を50問出すという超鬼畜クエストだった。ネットがないと攻略できないような糞イベントになっており、主人公は問題を解かずに壁抜けバグで侵入し、目的の場所まで行ったのである。
ただ、問題だったのは・・・・侵入が図書館の管理者にばれていたので、入館料を取られてしまった事だった。--
ネット情報による攻略を恐れた『猫耳猫』スタッフは、このリドルクエストに全部で2000問の問題を用意、そこからランダムで出現する50問をクリアさせるという方式を選んだ。
そしてその方向性の間違った勤勉さが、おそらく制作者ですらクリア不可能な超難易度のクエスト、『智を知るモノ』という怪物《・・》を生んでしまう結果となったのだ。
(´・ω・`)全部壁抜けで攻略しちゃった有様だよ。
第百六十三章 正しすぎた答え --リドルクエスト、智を知る者を最難関にさせているのは、問題の答えそのものが間違っている事すら予想しないといけないので、知らないと絶対に答えられないのだ。
答えが誤答な時点でクソゲーっ!--
「――こいつが出す問題、たまに答えが間違ってるんだよ」
リドルクエスト、『智を知るモノ』。
正しい答えだけでなく、スタッフの誤答すら当てなければほぼクリアが不可能な、不条理すぎるクエストである。
(´・ω・`)なんというクソゲー。あらかじめ知ってないと答えられない有様だよ。
第百六十四章 図書館と秘密の日記
--リドルクエスト、智を知る者が誤答だらけなのは、一人の開発スタッフに丸投げした上に、回答を一部渡していなかったのが原因だった。
そのため、開発スタッフが適当に答えを打ち込みまくり、その愚痴が書かれた日記がヒントとして図書館に設置されているというクソゲー仕様っぷりである。--
――何があっても変わらずにゲームを楽しめるほどの、『猫耳猫』への深い愛。
――どんな逆境や苦難にも怯まず、何度でもあきらめずにぶつかっていく勇気。
――そして、乱数調整である。
(´・ω・`)乱数調整が必要な時点で、現実になったゲームを攻略できない有様だよ。
第百六十五章 遅すぎるヒント--乱数調整とセーブ&ロードがあれば、答えを知っている問題が出るまで粘る事ができるが、ゲームが現実になっていたので・・・・主人公の詰め込んだ知識が役に立っていた!
この問題の次にオミクジをすれば、知っている答えが出ると、今までの経験で理解していたのだ! --
第百六十六章 乱数調整するゲーム--主人公の詰め込み知識チートがとうとう破れ去る時がやってきた!
苦労して時間をかけて乱数調整までやったのに、肝心の答えを忘れてしまったのであるっ! --
第百六十七章 あやまち--何とか問題は解いたが、魔術師ギルドの男が地下へと入り、目的の物を強奪されたと思われたが、
目的の物はレイラが持っていたので大丈夫であるっ!
でも、目的の物の内容そのものが問題だった!ただの愚痴が書かれた自虐日記っ!
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もう少し詳しく言おう。
それは、内気で暗い性格の独身男の悲哀と愚痴をこれでもかと詰め込んだ、自虐日記。
――そのタイトルを、『根暗の未婚(ネクラノミコン)』と言った。
(´・ω・`)ひでぇ語呂合わせだ。良いネーミングセンスしてる。
第百六十八章 奇襲 --主人公は既にネクラノミコンを転移バグを使って取得していた。
ヒロイン達が真剣に鬼畜クエストを解こうとしていたので、今まで言い出せなかっただけである。
だが、ここに来て怪しい魔術師が来た!
今までずっと放置されてきた仲間のザザーンが、泣きながらやってきたのである! --
「ひ、ひどっ、ひどいじゃないか、ソーマ!
僕をのけ者にして、みんなでこんなところに隠れるなんてぇ!!
すご、すごく、すごく探したんだからなぁっ!!」
(´・ω・`)魔術師ギルドが奇襲してくると思ったら、普通に仲間だった有様だよ。
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